サイトトップにもどる

「美しいひと、美しい国」

「3つのテーゼ」にまとめる。
 ここまでの歴史の先端の「今」は、まさに八方ふさがりの中で、実に1100年ぶりに迎えた今回の大震災がまったなしの行動のトリガーになっている。なにも「新生日本」の姿を公論の結果として待つ訳はない。とにかく今でも分かる事をベースに考えてみたい。

@「安全と安心」;衣・食・住と自由な移動の4つがまず保証される事がベーシックな「モノ」の案件である。
A「自立する国」;他国に依存しない(他も巻き込まない)ことが、心の自由や独自の文化などの「質」の内容である。
B「足を知る」;これは自らの「心のありよう」の問題であり、一番高度で重要な目標かもしれない。

2011/4/6
目的の具体化と方法論の検証
@は原則「自給自足」(「地産地消」も同義語)である。切りつめれば「食料と、エネルギー、原材料」の確保(完全自給とは言わない)である。
Aは@の結果が担保されればこの「島」で可能なことであり、実現手段を確立する必要がある。そこでの重点は「技術立国」(かっての「輸出立国」とはちがう)といえる。
Bは「衣食足りて礼節を忘れた日本人」が忘れた「配慮と節度」とりもどすだけと言っても良い。
上記がこの「島」で可能なのか?
参考になるのは田中優子先生の「未来のための江戸学」という文庫本である。江戸時代には人口が3千万人を超し、江戸は世界一の人口がコンパクトに暮らす都市であった。文化を伴った豊かさは現代以上という。
 しかしかってと同じことを、3倍の人口である、1億人の日本人がすると言うことではない。与件として大いに変わっているのは、医学や、モノ作りや、ITといった科学技術の実績と可能性である。
頼るのは徹底した太陽と大地の恵みの活用である。太陽光熱(ツインソーラ)や、ダム不要な小水力など、賦存(利用可能な)量なら、化石燃料の輸入の半減化は近い時間軸で達成できる。
 食料に関していえば、重油に頼らない野菜や、休耕田活用や農業の工業化など、視点を変えるだけで、結果は変わる。全て「お金」を媒介とすることによっておかしくなってしまった事実をみつめ、見直す価値は十分にある。
原材料に関しては、徹底したリサイクルと、希土類などに対するユビキタスな材料による代替えなど、まさに意識と技術によって十分な可能性がある。キーとなるのは世界第7位の広大な排他的経済水域の活用であり、まったく未利用なオールマイティな期待資源である

技術立国が全てのカギ
今から鎖国をして我慢生活をするのか? 
なにも国交断絶をして鎖国をすぐに始めようとするわけではない。中学生の頃知った、英人ラドヤード・キップリング(1907ノーベル賞)の遺したことばに"East is East, West is West"(東は東、西は西)がある。私の解釈は、「互いにちがいを認めても、非難することも、媚びを売ることもない」となる。
 生きていく上で「戦略的互恵」のごとく他国との連携を前提とするよりも、新生日本の進路の先に視点をおいて、まずこの「島」自身の可能性を、自らの技術で高める事を第一優先することである。